この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
木之花ノ夜想曲~夢語り~
第3章 "鬼"
「とにかく金縛りを解け…」
女ははっとしたように、朱雀に向かって手をかざした
すると、金縛りが解け体が自由に動けるようになる。
「全く…」
朱雀は両手、両足を軽く振ってみた…
後遺症は…無い…そう判断し次の行動に移る
「では、契約するぞ」
((はいっ))
女も立ち上がる
朱雀は自分の太刀朱桜刀を引き抜き指先を刃に当てた、血がにじみ出て太刀に一滴落ちる…
すると太刀は意識を持つように光り出してゆく…
「そなたの手も…」
朱雀がそう言うと、女も太刀の近くに手を差し出す
それを見、朱雀は女の指先を太刀先でひと撫で…
女の指先から血が一滴太刀に落ちた…
「"我炎の守護者にして、歴史の監視者…朱雀の名に置いて、此処に契約する…」
一拍置いて……
「そなた名は…」
((…瑠璃で御座います))
朱雀は一つ頷く…
「この太刀に落ちる血よ、朱雀と瑠璃の契約の架け橋になれ…我が代償は"時渡り"瑠璃の代償は"命と忠誠"…」
太刀はどんどん輝きを増す……
「真実を見極めよ!!
此処に契約を致さんとす!!」
辺りが一瞬目が見えないくらい真っ白になった…!!
そして太刀は元の鉄の色へと戻ってゆく…
「瑠璃、さっきの指先を見てみよ…」
瑠璃は先ほど太刀で突かれた指先を見つめてみる
其処には桜の花びらのような跡が小さく出来ていいた
朱雀も自分の指先を瑠璃へと差し出す
そこには瑠璃と同じ跡が出来ている。
「これで契約は成立した契約は違える事は無い、とりあえず何時までも此処に居るわけにはゆかぬ、我もこの姿では動けぬ…歪みを解いて移動するぞ良いな?」
瑠璃は目を細めて小さく頷く
「では、手を握っていろ」
朱雀が差し出した手を瑠璃は握る。
朱雀は刀身むき出しのままの太刀を思い切り振り下ろした!!
"パリン!!"
そんな言葉が合ってるかのように歪みは壊れ消えて無くなっていく‥
それと同時に2人は京の街へと屋敷から姿を消した・・・・・
・