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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第15章 "白"


あれから幾ばくが過ぎ、瑠衣も左肩に少々違和感があるものの、普通に生活出来るまでに落ち着いて来た。


「ふんっ…ふんっ…」

道場の隅で一心不乱に竹刀を振る瑠衣…
勿論左腕である・・・


「瑠衣ー!!」

そんな瑠衣に気付いて、藤堂が慌て駆け寄って来た。

「平助どうしました??」

瑠衣は竹刀を振るのを止めて藤堂を見る。

「どうしたじゃ無いよ、まだ肩の怪我治って無いんでしょう!?」

「はぁ…
傷口は塞がりましたし、薬も塗っていますから、少々動かしても平気ですよ?」

「それが何処が少々なんだよー」

はっきり言って、思いっきり竹刀を振っている訳で・・・


「体訛りそうですから…」

そう言うと、瑠衣はまた竹刀を構える。

「だからー・・・」

止めようとする藤堂をサラッと無視して、素振りを再開した。

「ふんっ…ふんっ……」

藤堂は自分では止められ無いと悟り、誰かを呼びに道場から出た…

そこに丁度良く山南と斎藤が歩いてる。


「山南さんー!
斎藤ぅー!」

一目散に藤堂は二人に詰め寄る

「おや?
どうしました平助??」

「…?」

二人は飛び掛かりそうな藤堂を見て声を掛けた(焦らない所がらしい…)

「瑠衣を止めてよー
まだ怪我も治って無いのに道場で素振りしてるんだよー!」


「「・・・・・・」」

山南と斎藤、二人共藤堂の言葉に顔を見合わせる…。


「まぁ…
多少なら良いのではありませんか?」

斎藤も山南の言葉に頷いている。

「多少と思うなら見てみてよ!!」

そう言い藤堂は二人を道場に引っ張って行く。


「ふんっ…ふんっ…ふんっ…」

相変わらず左で素振りしている瑠衣。


(痛みは無いが違和感が少しあるな…
傷口の皮でも突っ張ったのか??)


そう思いながらも素振りを続ける…

「ふんっ…ふんっ…」


 『ヒュッ…ヒュッ…』


竹刀の音からしても、平隊士辺りでは出せない技量の高いものである。


「「「・・・・・」」」

道場に入って来た藤堂、山南、斎藤は瑠衣の素振りを唖然として見ている…
とても怪我人とは思えない…。


「あー
止めない方が良いのですかねー」

「必要無かろう…」

「えぇーーっ!!」

山南と斎藤は止める気は無さそうだ‥

「ちっ…
ちょっと山南さん、斎藤ー!?」
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