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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第16章 "真"
「この場所だけで良いですから、また本当の姿を見せて下さい…」
「…!!
……はいっ!!…」
「約束ですよ?」
総司との約束…
瑠衣は何だか心も体も温まる感じがした・・・・・
滝から外に出て見ると、意外に京の街から離れて居ない事に気づく…
昨日は夜で更に力が安定していなかった為、方向と距離をいまいち把握していなかった。
「意外な場所ですね…」
「えぇ、地元の人もあまり知らないみたいです」
「へぇー」
二人は山を下りに掛かる…
程なくして京の街外れに出た。
「本当に近いのに…
勿体無い」
「でも、あまり人には教えたくありませんねぇ」
「何故?」
「それこそ勿体無いですよ」
「・・・
そうですね…
自然のままが一番ですね」
「えぇ、その通りです」
どうか荒らされる事がありませんように…
瑠衣はそう思う。
「…帰りましょうか新撰組に…」
「はいっ、沖田先生!!」
二人は何時も通りに、屯所に向けて歩き出した・・・・・
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