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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第19章 "縛"
「嫌だっ…やめろっ!!」
『パンッ!!』
叫ぶ瑠衣に男は何度も平手打ちを喰らわす…
「五月蝿ぇんだよ、大人しくよがってろや!!」
そのまま何の躊躇いも無く、木刀を中に入れた!!
「ぐあ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!」
竹刀所の話ではない、先が尖る木刀での鋭い痛みが、瑠衣の全身を駆け抜ける!!
「それで良いんだよっ!!」
更に木刀を深く入れ動かし出す…
「あ"ぁぁ…ぐはっ…ぐっ!」
先程の何倍もの痛みが瑠衣を襲う…
血は床に溜まり小さな海と化す頃に、男の手は漸く止まった。
「ふんっ…
思ったよりつまらねぇな…」
男は木刀を持っていた手を離し、仲間が酒を呑んでいる場所に合流し、自分もまた酒を飲み出す。
「・・・・・・・」
男達の興味はもう無い、木刀を突き入れられたまま、瑠衣は朝まで放置される事になった・・・
――――――――
瑠衣は総司を見ている…
自分が思ってはいけない事なのかも知れないが、やはり恐怖感は拭えない…
「そ…総司…」
瑠衣は総司を押し留めた……
「どうかしましたか?」
「私・・・・・怖い…」
思い出してしまった恐怖感、総司がそんな事をする訳が無いと分かっているが、一度味わったあの痛みに瑠衣の体は震え固まる…
「瑠衣…
何があったのですか?」
太腿に触れている手が、瑠衣の震えを伝えて来る……
「総司…私‥私…
彼奴らに…無理やり…竹刀や木刀を………」
それ以上言葉にならない……
だが総司はそれだけで、何があったかのかを大体理解出来た…
震える瑠衣の太腿にもう一度唇を這わせる。
「瑠衣、私が怖いですか?
信用出来ませんか??」
唇を這わせ、手で撫でながら優しく問う…
「…信用してます…
でも‥あの恐怖感が拭えない…
総司のせいでは絶対に無い……」
総司のせいじゃ無い…
そうじゃ無いと分かっているのに、身体の震えが止まらない。
「…ならば私に身を任せて…
瑠衣の嫌がる事は絶対にしませんから…」
瑠衣は震える手を総司の手に重ねた…
「そ…総司の……好きにして…良いから……」
そう言って、思いを込めるかのように総司の手をキツく握る…
「えぇ…分かりました…」
総司の唇が太腿から中心の花びらへと移動して行く…