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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第26章 "考"


目立つ原田と比較的大人しい藤堂の組み合わせ、見た目で目立つ総司と意外と普通な永倉、同じく見た目で目立つ瑠衣と影が薄い斎藤…
土方の人選に間違いは無い。


「私目立つ方ですか………」

「…自分も・・・」

ついお互いに顔を見て首を傾げる。


「はぁー
少し自覚くらい持て全く……
兎に角当面は二組の巡察とお前ら、これでいく、良いな。」

渋々ながら承知する幹部達。


(斎藤さんとかあ…
はぁ‥気まずい……)


昨日のあれで、斎藤は自分に対しどう出てくるか…
瑠衣は重い足取りで、土方の部屋を出た。


同じく斎藤も、気が重くのし掛かる…


(普通だ普通…)


自分に言い聞かせて、一番最後に土方の部屋を出た。





二組巡察と監察方に囮兼見回り…
しかしどんなに警備体制を強化しようとも、京の街は広い。

一件の放火……

見付けるのは火を点けられた後、後手後手に回るしかない事に、土方も苛立ちを隠せない。

幹部達も同じ、燃えてから駆け付けも、周りに飛び火するのを防ぐしか手は無い…
今のところ、空き家ばかり狙っているので、人的被害は無いが、何時どうなるかなんて、誰にも分からない。


そんな状態が暫く続く………





今晩は瑠衣と斎藤が囮の日。


あの総司との情事を見られて、一時どうなるかと思ったが、どちら共多少ぎこちなさは残るが、普通には接している。


「斎藤さん、巡察順路から離れて行動しましょうか?」

「あぁ、その方が得策だな」

二組の巡察から離れ、人気の無い大通りを進む。

一応"鬼"対策として、鏡と水晶は持ち歩いているのだが…

だが、やはり前回と同じく、上級を倒してからは"鬼"の数が極端に減っている。


(今日も、どちらも当たり無し‥か…)


瑠衣は鏡を見て思う。

放火犯も"鬼"も姿形すら見当たらない、今日も空振り…
そう分かっていながらも、夜の京を歩き回る。


(流石に、一々放火の日付と場所までは覚えて無い…
放火は池田屋事件前まで続く筈、まだ半年近く放火犯を追う事になる)


理由と最終的場所を知っていても、自分は一切手が出せない、過去は変えられない、変えてはいけない…

池田屋事件は起こる……

それは紛れもない事実で、禁忌に触れる事は許されない。
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