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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第26章 "考"


「分かった…」

やっと、暴走半分だった熱棒も収まり、斎藤はゆっくり立ち上がる。

それに合わせて瑠衣も立ち上がり、辺りを見回している。


「…そろそろですかね?」

「何がだ??」

「印し、此方の方に落として来ましたから、誰かがそろそろ気が付いても、良いかなと思いまして」

「なる程な…」

あの最中でも、しっかり印しを置いて来るとは…
瑠衣の行動力が改めて、とんでもないと実感する。



「見付けたでぇー!」

大木の上に山崎が猿の如く乗っている、どうやら追い掛けてくれたようだ。


「山崎さんが追ってくれてたんですか?」

「そや」

山崎は軽々と大木から降りて、瑠衣と斎藤に近付いて来た。


「もう一つの方は?」

「んっ、島田が追ってる、来る途中で浪士共に出くわしたけど、良く何も無かったなぁ」

山崎の言葉に、瑠衣は意味深にクスクス笑う……


「まぁ‥撃退しましたから……」

「??
傷一つ無かったで??」

不思議そうに、山崎が首を傾げる、まぁ最もだとは思うけど……


「クスッ、内容は秘密ですよ」

「…あぁ……」

瑠衣と斎藤の言葉に、聞きたくて堪らない山崎は、しつこく食い下がったが、結局二人は教えなかった。



「さて、今日はこれ位ですよね、帰りましょうか斎藤さん」

「あぁ、そうだな…」

瑠衣と斎藤は、今日の囮に見切りを付け、廃寺を後にし、屯所へと向かう。



が………




「わいの立場はぁ――!!」


一人虚しく叫ぶが、既に誰も居ないという、痛い山崎であった・・・・・・・

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