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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第29章 "策"

朝になって…
総司は寝不足のような顔をしていたけど何故??
そこはひとまず置いて、山崎に道具一式返そうと思い、山崎の自室に伺った‥のだが……
「ええわ…
わいより合うてる」
そんな事を言われ、結局一式入っている箱は、自室の押入の中で眠る事になってしまった・・・・・・
ただ、薬だけは処分しないといけない。
屯所裏の空き地で焚き火をする瑠衣…
もうこんな薬は作りたく無いと思い、火の中に残った薬を全て放り込む。
(やっぱり今の時代とは合わないな…
必要な情報も相手の感情も丸分かりだ……)
形はどうであれ、星光は宋永輪を愛していたと思う。
だからこそ…
認めて欲しくてどんな手でも使う、それが星光の愛の形。
愛し方なぞ人それぞれ…
自分達のようにお互いを補う愛もあれば、星光のように一方的な愛し方もある……
自分も最近分かった事だ・・・
モクモクと煙を上げて焚き火は燃える…
煙を吸えは麻薬の効果が出て仕舞うだろう、だから誰も居ない空き地で処分する事にした。
瑠衣は煙を追って上を見る、空は相変わらず結界陣が京の街全体を覆っている。
(雷か…
青龍の力だな…)
水を司る青龍の力、勿論水から発生する雷も青龍の力の範囲内。
相変わらず空を見上げ、瑠衣は宋永輪との直接対決が近い事を実感する。
その時は容赦はしない…
術でも力でも使えるものは全て使い、宋永輪を倒す…
それが自分が"時渡り"を出来るようになる唯一の方法だから。
「待ってろ…
必ず倒してやるからな………」
瑠衣は空の結界陣を睨んでそう呟いた・・・・・
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