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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第31章 "壊"


『パリーーーー――ン!!』


瑠衣の朱桜刀が、黒の術石を砕く。



此処は結界陣の外枠の一つ。


空を見上げると、結界陣の線は四本になっている。


(やはり外枠の罠は手薄か…)


低級の"鬼"数匹に上級一匹、瑠衣でも簡単に始末出来る範囲内。


(次の機会に外枠のもう一つ…)


それで八陣結界は崩れる…その時何が出て来るのか…
自分の予想では、六方星が現れると睨んでいる。

六方星は陰陽師の象徴、表せば、この京にこんな結界陣を作った人物を直ぐ特定してしまう。

多分‥それを隠す為の八陣結界だったのかも知れない。


今日の収穫は此で終わりと言わんばかりに、瑠衣は術石の跡から姿を消した………







「・・・・また一つ…」

宋永輪は破壊された結界を見つめ顔をしかめる。

この場所は余り影響は無い…
だが、内三つの術石を破壊されたら、結界が保たなくなる。


「もう星一族も居らぬ…破壊された内の結界に人柱でも使うか??」

だが完璧では無い、人柱の外法に陰陽道を加味しなければ術は成り立たない。


「忌々しい昔の結界め…」

外法の結界は何十にも罠が仕掛けられ、破壊した術者と対峙する為の形代まで用意されている…それもあの安倍清明の遺髪から作った形代だ。

生きていた頃と同じように動き、術式を使いこなす…厄介極まりない。

だが、このままでは結界は確実に崩れる…ならば…


「もう一つ…仕掛けを用意するか…」

簡易結界に向かい印を結ぶ…


「"我伏して願い奉る…南を守護し水を守護する青龍よ…我に其の力を貸し与え賜え…水の龍よ…我の力と供に結界を守り賜え…"」

水の龍と永輪の外法の力が組み合わさり混ざり黒い龍となり、簡易結界の中央に入っていく。


「はぁ‥はぁ‥はぁ‥最後の賭だ…解いたら誰にも止められん…」

血と負の力で歪められた水の龍…その仕掛けとは??


「くくく…
只では終わらん!
京を道連れだぁ-!!」

最早正気では無い…
いや…四年前に外法を手にした時から、正気では無いのかも知れない。

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