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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第33章 "乱"
宋の一件後、瑠衣は本当に絶対安静らしく、布団で眠りっ放し…
力は回復はしているが、無理な術戦や当代様に合わせ奥義を使った反動で、精神的と体力的に無理が出たらしい。
瑠衣が布団の中の間に、季節は六月に入る。
「ふぅ…
今日も暑かったですねぇー」
総司は昼の巡察を終えて、部屋に戻って来た。
「あ……
お帰りなさい」
布団から半身起こし、入って来た総司を迎える瑠衣。
実は目が覚めたのは本当に少し前、四日間程眠りっ放しだったりする。
「瑠衣、目が覚めたのですか!?」
「はい、ご心配おかけしました」
「もう大丈夫なのですか?」
総司は刀を置いて、瑠衣の布団の側に座る。
「まだ、少し怠いですが‥ただの寝過ぎかと…
自分どのくらい寝てたんですか?」
「えーと…
大体四日程ですね」
「四日‥て事はもう六月ですかぁ!」
本当に目前に迫っている一大事件…
まぁ‥始めから付き合うつもりでいたのだが…
「少し体動かしたくなりました…」
「??
どうしたんですか急に??」
「布団にいたら体鈍りそうです…」
「まぁそれはそうですねぇー
しかし今日一日は安静にして下さい」
「はぁ…
仕方がありません‥分かりました……」
「では私は報告がありますので、土方さんの所に行ってきます」
総司は報告の為に、部屋から居なくなった。
「六月‥か……」
総司が心配だから、池田屋事件までは付き合うと始めから決めていた…
そろそろ山崎が枡屋の内偵をしている筈、自分もおちおち寝ていられない。
此が本当に最後…
その間に必要無いものは処分しなくては、後は当代様の所にでも送りつけて置くか。
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