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いじっぱりなシークレットムーン
第14章 Secret Moon
 

「……あなたの中が凄いことになってて、俺もヤバい。陽菜、あなたの感じてる顔を見せて? あなたを抱きしめながら一緒にイキたい」

 切羽詰まったような苦しげな声と、乱れる朱羽の息づかい。

 そして朱羽はそのまま後ろから抱きしめるようにしてあたしを起こし、背面座位の状態にした。深く、朱羽が入り込む。

「陽菜、俺を見て」

 下からあたしを上下に揺らすようにして突かれ、あたし達は同じリズムで揺れながら、見つめ合う。

 悩ましいほどの色気に満ちた男。

 蕩けた目に、上気した顔。
 半開きの唇から色っぽい声が乱れているだけで、このひとに抱かれている現実に、どうしようもなくたまらない気持ちになって一層悶える。

「陽菜、俺が気持ちいい、っていうの、顔に出てる?」

「うん。蕩けてる」

 朱羽は口元を綻ばせた。

「陽菜。こんないやらしいことをしながら、はしたなくあなたに感じまくって、どうしようも……ないほど、幸せ感じている……っ、俺を、見てて」

「……っ」

「中学生、の俺も……っ、陽菜、が……っ、愛おしくて、たまらなかった。あなたを感じ、させられる男だと……思って貰いたくて、必死だった。あの時も、好きで……っ、たまらなかったっ」

――好きだよ、チサ。

 あの言葉に、どれだけの気持ちが詰まっていたのか。

 快楽の高みに駆け上りながら、残る理性が朱羽を想う。

 昔から変わらず、愛してくれる朱羽への愛を想う。


 ……涙が流れた。


 朱羽に貫かれながら、横を向いて朱羽の唇を求めると、頭を出した朱羽と額がくっついた。

 触れあうまであと1センチ。


「……朱羽にあげられなかった過去の分、未来も愛し続ける……からっ。朱羽だけっ、朱羽だけしか愛さない」


 朱羽の揺れる瞳が絡みつき、唇が重なった。

 同時に後ろから回された手で抱きしめられるような形で、突き上げが大きくなってくる。
 
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