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いじっぱりなシークレットムーン
第6章 Wishing Moon
 


「陽菜、俺もう我慢できないんだ、離せっ」


 やだ!


「陽菜、陽菜……ぁぁああっ」


 課長のものがぶわりと大きくなってあたしの口腔内に充満した。

 課長が居る。質量を強めた課長があたしの中に。


「――くっ!!」


 そして――、あたしの喉奥めがけて熱いものが放たれた。


「陽菜、陽菜っ!!」


 離すものか。

 びくびくしながら放たれる課長の熱い分身を、絶対離さない。


 それは決しておいしい匂いや味とは言えないけれど、愛情の方が勝った。

 口の中にどろりとしたものが増えると、自然に口が緩んだのか、大きい課長が居なくなった。


「陽菜、出せ。吐け!!」


 慌てる課長が可愛い。

 あたしは頭を横に振って笑うと、そのまま呑み込んだ。

 喉奥から食道に、そして胃に……熱い課長が落ちていく。

 愛おしくて、真剣な顔をして怒る課長に微笑んでしまった。


「陽菜!!」


 口端から課長の分身がとろりと流れ出るのが勿体なくて、あたしは舌でそれを掬って舐めた。

 味覚が戻る。


「……美味しくない」


 思わずそう言って顔を顰めたら、課長に抱きしめられた。


「ったり前だろ……。なんていう女だよ、……なんで俺をいつも……ちくしょ……、余裕がないのはいつも俺かよ!!」
 
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