この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第7章 Waning moon

「ひとりでイッちゃやだよ? あたしがいるのに。妄想のあたしを抱かないでよ、あたしまだ抱かれていないのに……」
乗せられたままの朱羽の手を外し、あたしが……朱羽の反り返ったものを手で握ると、それはビクビク震え、朱羽の表情が切ないものに変わる。その被虐的な表情にぞくぞくするのは、あたしの加虐的な部分が刺激されるからだろうか。
ああ、彼がSになる気分がわかる。あたしは、ここまで可愛く素直ではないだろうけれど。
「うわ……ぬるぬるしてる。これはひとりでしてた時に出ちゃった先走り? それとも石けん? 洗ってる途中で、あたしが欲しくなったの?」
にちゃにちゃと粘液まみれのいやらしい音をたてて、ゆっくりと上下に扱き、たまに先端の上を親指でくりくりと触ってあげる。
彼の表情が歪むのを見ると、あたしの興奮もたまらない。
「陽菜……」
「なぁに? 選んでくれないと、やめないよ?」
「……。今更なにをしていたか、なんて……言い訳はしない。けど……、見てたんだろう? 気持ち悪くないの?」
気持ちいいのかな。声が上擦っている。
「気持ち悪くないよ。朱羽を見ながら、あたしもひとりでしてたもん」
「……っ」
「朱羽のしているのが綺麗で……ひとりでしちゃったの。満月でもないのに、朱羽の喘ぎ声が、朱羽と繋がっている錯覚を引き起こして。こういう女嫌?」
「……嫌、じゃない」
「じゃあ好き?」
「……っ」
「好きじゃないの? あんなに切ない声で、あたしの名前呼んで好きだって……。あれ? ブルームーンじゃないのにいいの? あ、そうか。ひとりでしてて気持ちよくなったから、思わず口走った……」
「頼むから、もうなにも言わないでくれ」
ああ、朱羽の顔が沸騰寸前の顔で、泣き出しそうだ。
「嫌。だって嬉しかったもの。なんとかしないといけないくらい、切羽詰まっていたのを我慢していたんでしょう? こんなにガッチガチにして。これだったらなんとかしないと、大変だものね」
「……っ」

