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第7章 Waning moon

　

　朱羽の頭を撫でて、それを訴えかけると。

「陽菜。こっち見て。見られてる」

「!!!」

「俺を見て。いいね？」

　そういえばもう二組の嬌声はなくなっている。

　見られてるの？

「陽菜、可愛い声を出しちゃ駄目だよ。キスをしよう」

　朱羽は身体を伸ばして、指の代わりに舌を絡ませ、蜜壷への抽送を早くした。

　見られているのに、やだ!!

　恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい!!

　だけど、見られていると思うと余計に感じてくる。

　もやもやとしていた快感が強く身体に走る。

「しゅ、しゅ……あぁ…んむぅぅぅ」

　切羽詰まったあたしはどうしていいかわからず、朱羽とのキスに言葉を吞む。こんなに気持ちいいキスなのに、見られていると思えばせわしなくて。

　太股から垂れる蜜。

　ごぽごぽと音をたてて激しく擦り上げられる蜜壷は、気が狂いそうなほど気持ちよくて、涙を流して朱羽の口から離れて、あたしは啼かずにはいられなかった。

「気持ちいい、朱羽、気持ちいいっ、朱羽の、挿ってる。あああんっ、もっと奥にあああああっ」

　岩についている方の太股……付け根にほど近く、熱くて堅いものが前後に動いて擦りつけられた。

　ごりごりとぬるぬる。ああ、これは……。


「陽菜……、こっち見て、もっと……俺の名前呼んで。俺だけ見て、俺を感じながらイッて」

　悲しげに思うくらい、切羽詰まった顔の朱羽。

　激しくなる蜜壷の抽送と、太股にあたる朱羽のもの。

　まるで同じところに入っているかのように動き、びくびくと震えて互いを呼び合う。……まるであたしと朱羽のように。