この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第7章 Waning moon
謝りながら、顔中に啄むようなキスを降らせる。
「ブルームーンで、しっかり繋がろう? 身体だけじゃなく、心も。心も繋げようよ、あなたが不安にならないくらい、俺を縛って?」
それが心地よくて、あたしは微笑みながら微睡(まどろ)んでいく。
「……陽菜、寝ちゃった? また疲れさせちゃったね、今夜はもう寝ようね。続きはブルムーンで。……その時は、寝かせないから」
頭と背中を撫でられ、意識が朦朧となる。
「……まだ不安なことがあるの? 俺が傍に居るっていうこと、まだ信じられない? こんなに飛ばして、ブルームーンより前に繋がりを求めるほど、あなたを惑わせていたものは、……俺だけじゃないよな。俺以外に何を感じてる、陽菜」
あたしは知らない。
「好きだよ――陽菜。こうやって、意識あるあなたに口に出せないのが……苦しい」
苦しげな顔をして、朱羽があたしの唇に長いキスをしたことに。
「……陽菜、もう水曜日になったよ。ブルームーンまであと二日だ。あと二日たてば、俺は……あなたを抱く。もう我慢しない。あなたに、まず俺の気持ちをぶつけたい。どんなにあなたを想っていたか。どんなにあなたが欲しいのか。だからそれまで……今は身体……快楽だけでもいい。ここでのことを、思い出にしないで……。ずっと……ここでのように、俺を求めて? ……はぁ、俺、今夜は眠れないな……」
ブルームーンで最後まで抱き合うことは互いに了承しているというのに、得もしれぬ不安を抱えているのは、どちらなのか――。