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いじっぱりなシークレットムーン
第9章 Lovely Moon
 

 ああ、そこ。

 気持ちいい。

 思わず朱羽に抱き、喘ぐ。

「ちゃんと覚えていてくれよ、この先俺達の子供に変なこと言うなよ?」

 朱羽の声も乱れている。

「……あたし達の子供が生まれるの前提なの?」

 とろりとした目で、朱羽を見ると、朱羽は切なそうな目であたしに入りたいと訴えながら、吐息まじりに言う。

「あなたに、他の男の子供は産ませない」

 朱羽が入りたいと、蜜壷の入り口を突いてくる。

 互いの息が荒い。

「あなたのこと真剣に想っているから、出来てから結婚するということはしたくない。望んで結婚してから、子供を作りたいんだ」

 あたしが中に入れようとすると、そらしてくる。

 もどかしい眼差しを絡めて、キスをした。

 そんな未来が来たら幸せだね。

 だけどあたし、結婚というもので今から朱羽を縛りたくない。あたしは結婚適齢期かもしれないけど、重荷に思って貰いたくないんだ。

 ありのままの、今のあたしを愛して欲しいから。

「あのさ……」

 下半身の位置をずらして睦み合いを止めると、朱羽はとろりとしながらも真剣な光を目に宿して聞いてくる。

「もしこの先、俺達結婚することになったら、会社、辞められる?」

 それは意外な言葉で。

「シークレットムーン辞めて、専業主婦になれる?」

 あたしは頭を横に振った。

「あたし働きたい。朱羽と、会社を支えたいもの」

 すると朱羽は、なにか諦観したようにふっと笑った。

「……だよね。ただ聞いてみただけ。忘れて?」

 あたしが会社を愛しているのを朱羽は知っているはずなのに、なんでそんなことを言い出したかひっかかったが、朱羽が仕掛けてきたキスに夢中になり、それが軽く吹き飛んでしまった。

 唇を離した朱羽の顔が苦しげだった。

「――限界。ここから出よう。あなたと繋がりたい。あなたの感触が忘れられなくて」

 あたし達は泡を軽くシャワーで落とすと、浴室から出た。





***

連日、更新が遅くなりごめんなさい。

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