この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第9章 Lovely Moon
 

「十一回も使ったんだ?」

 するとあたしを見ていた朱羽は、ぽっと顔を赤らめた。

「待ち遠しかった夜にあなたと両想いになれて、あなたが可愛すぎて、好きすぎてたまらないから、止らなかった」

 朝から朱羽のこのはにかんだような微笑みでの告白は、心臓に悪い。

「俺の身体なのに、俺のものじゃないくらい、あなたを渇望して……九年前以上にあなたとひとつになりたくてたまらなかったんだ。どうしても、あなたと繋がりたくて」

 もう本当に、どうしてくれようか。

「ここから帰りたくないね。これが幸せな夢だったら嫌だ。死んでもこの夢に浸っていたい」

 朱羽の手があたしの頬を撫で、斜め上からあたしの唇を押し開くようにして、ぬるりとした舌を入れてくる。

 舌を絡めさせている間、朱羽の指があたしの耳を愛撫する。

 ああ、幸せ。

 朱羽とくっつきあって、こうして愛して貰えて幸せ。

 離れた唇は、淫らな銀の糸が繋いでいる。

「夢じゃないよ。愛し合った夜を夢にしないで」

「陽菜……」

「いろんなところにデートしよう? いろんなところで愛し合おう? あたし、デートとかしたことがなかったから、凄く楽しみなんだ。朱羽とならどこでも嬉しい。ピクニックする?」

 喜ぶあたしに相反して、朱羽は切なそうな顔をして、あたしの頬に口づけた。

「おうちデートでもいいよ。あたし手料理、下手だけど頑張る。だけど、うちはいやだなあ……」

「なんで? あなたが住んでいる場所を見たい」

 朱羽が拗ねる。

「見るだけならいいけど」

 あたしは困ったように言った。

「壁が薄いから」

 意図するものを察して、朱羽が吹き出す。

「だったら俺の家においで」

「うん」

「防音設備もあるから。啼き声を殺さなくていいよ」

「……アリガトウゴザイマス」

 朱羽はあたしをぎゅっと抱きしめ、ややしばらくして言った。

「あなたは今の家、気に入ってるの?」

「そういうわけじゃ……。値段が安いから」

「ふうん……。俺の家、広すぎなんだよね」

「うん。あれはファミリーでもいいよね。凄いところに住んでいるよ」

「俺の家、好き?」

「うん」

「俺はあの家、嫌いなんだ。だけど……」

 腕に力が入る。


「……一緒に暮らさない?」

「え?」
 
/1291ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ