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いじっぱりなシークレットムーン
第10章 Funky Moon
 

 朱羽の舌に翻弄されて、あたしはただ快感を訴えた。

「朱羽、朱羽、気持ちいい、気持ちいいっ」

 さらに朱羽は唇を固くしてすぼめて粒を吸引すると、粒を覆っていた皮を剥いたようだ。

 感度がぐんと上がった裸の粒を、舌で絡めた後、小刻みに縦横無尽に早く弾いていく

 ぱしゃぱしゃとした激しい音が鳴り響き、あたしの声も激しく揺れた。

「あああっ、ああああっ」

 びりびりとした強い快感が身体にり、あたしは涙を流した。

 朱羽があたしと手を握ったままブラを押し上げ、乳房の頂きを指でぎゅうぎゅうと押し潰していく。

「駄目、駄目ぇぇぇぇっ」

 朱羽がじっとあたしを見ている。

 舌と唇はいやらしいことをしているのに、その眼差しは純朴でひたむきな愛を伝えるような、見ているあたしの胸をきゅんとさせるもので。

 快感と愛情の狭間で、目の前がチカチカと果てを知らせる閃光が散る。

「ダメ駄目、イッちゃう、イク、いく、イク……はぅああああああっ」

 果てる寸前、朱羽が嬉しそうに、愛おしそうに笑った気がした。



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 ぐったりとしたあたしを、朱羽は笑って抱きしめてくれる。

「可愛かったよ?」

 そう言いながら、朱羽はあたしの額に唇を押しつける。

 あんな恥ずかしい場面を可愛いと思える朱羽はどこか変なんだ。

「俺が舐めるの好きなんだものね。泣くほど気持ちよかった?」

「……黙秘」

「だけど最高に気持ちいいのは、俺のを挿れてイく時だけにしてね」

 あたしは朱羽の胸をぽかぽか叩くと、朱羽が声をたてて笑った。

「……陽菜、俺が好き?」

「好き」

「俺はもっと好き。今夜はずっとあなたを愛するから。俺の愛に包まれて?」

 朱羽は微笑んだ。


 ……夜はまだ終わらない。

 
 
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