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いじっぱりなシークレットムーン
第4章 Secret Crush Moon
「陽菜、お前は……誰に抱かれてる? 誰のを挿れてる? ……ここに」
少しだけ抽送が弱まると、少し掠れたような、結城の艶っぽい声が聞こえる。
結合したまま結城は後ろから抱きつくようにして、あたしの手の甲に自らの手をかぶせたまま、あたしの手ごとあたしの下腹部を撫でた。
結城の大きなものが胎内で動く様を手の平で感じ取り、その生々しい接触に肌がぶわりと粟立つ。
結城の声が近くでした。
「誰ので、気持ちよくなってる?」
普段は聞けない、色っぽい声にぞくぞくする。
「ここ、誰のでこうやって擦られてる?」
ゆっくり深く突き刺さったそれは、やがて湿った音をたてて大きく早く動きだす。
「ぁぁああああっ、ゆ……きっ、ゆ……、き」
「違うだろ、陽菜。お前を抱いている"男"は誰だ? お前が今欲しいのは? 誰ので気持ちよくなりたい?」
何かを思い出しかけたが、結城の声がそれをはじき飛ばした。
――名前を呼び合おう。その方が興奮するだろ?
「……むつ…きっ、睦月の……欲しいの、睦月のっ、気持ちよくなりたい、睦月、睦月っ!!」
「はい、よく出来ました」
柔らかな声が聞こえた途端、うつぶせだった体勢が、繋がったままで結城に上体を起こされ、そして気づけばベッドの上に座る結城の上に、後ろ向きに座っていた。
汗ばんだ結城の胸板。結城の匂いに、くらくらする。
「陽菜、鏡見て」
結城に言われて、鏡を見た。
女の顔をしたあたしが、男の顔をした結城の上に跨がり、しなだれかかっている。
扇情的な眼差しを、鏡のあたしにぶつけるようにして、結城は言った。
「よく見ろ。俺に抱かれて感じている、お前の顔を」
両手であたしの胸を揉みしだく。
形を変えるあたしの胸と、あたしを睨み付けるようにしながら、耳を愛撫してくる結城に、あたしは興奮して大きく喘いだ。
ああ、結城の元であたしは女になっているんだ。