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いじっぱりなシークレットムーン
第11章 Protecting Moon
あたしを求めてくれていることが嬉しくて、思わず笑みを零しながらそう言うと、苛立ったらしい朱羽は、あたしを抱きしめる腕にぎゅうぎゅうと力を入れてくる。
「苦し……」
「……俺の切羽詰まった状態に、あなたもなってみればいいんだ。本当に身体を入れ替えてみたいよ。そしたらあなたもわかるはずだ。どれだけ俺があなたを愛していて、どれだけ抱きたいのか」
「……っ」
「がっついていてなんだけど、俺……相当我慢していると思う。あなたは自分の魅力がわかってない。その上で今みたいに、あなたから好きと言われたら、自分の歯止めがきかなくなる。本当にこのままあなたを横抱きしたまま、近くのホテルに行きたいよ」
「いいよ、行こう?」
出来ないということを前提にあたしが笑うと、突然朱羽は身体を離し、少し屈んだと思うとあたしの膝裏を下から手で掬い、本当にあたしを横抱きにした。
「ちょ、朱羽っ!!」
「いいんだろう? だったらこのままホテルに運ぶよ。どこがいいかな、このあたりだったら」
朱羽はあたしを抱き上げたまま、歩き始めた。
「今日は駄目だって! 今のあたし達は買い出し班で……」
冗談とも思えない朱羽の顔と声。
「あそこにラブホの看板があった。あそこだったらバルガーの近くだし、十分くらいであなたと行って帰ってくれば、ばれないし」
「イッて帰ってくるってなによ、だから駄目ったら、離して」
じたばたするが、朱羽の手を振りほどけない。
「恥ずかしいし! ねぇ朱羽ってば!!」
朱羽は抱えている、こんな重石の影響などなにもないかのように、足取りも軽やかに進んでいく。
「恥ずかしくないよ。俺のお姫様だって、皆がわかってくれるから、俺は嬉しいし。さあ、頑張ろうね。あなたは俺のが入っただけでイッちゃうひとだから、俺が五分くらいでイケば、三回できるぞ?」
「しない、しない!」
朱羽が、発情してただのエロい生物になってしまった!