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いじっぱりなシークレットムーン
第12章 Fighting Moon

大きな柱の陰のところでよかったとはいえ、朱羽の膝の上に座り、後ろから抱きつかれている身となれば、いつひとがひょっこり出てきて見られてしまうかヒヤヒヤだ。
「朱羽、早く教えて?」
「ん~?」
まるで答える気がなさそうな声がして、首に唇を押し当てられるだけではなく、あたしを押し潰すように膝にあたしごと体勢を倒しながらも、前に回った朱羽の手が上着から滑り込んで、ブラウスが盛り上がった部分を揉み込む。
「ちょっと!」
「陽菜は、俺の」
身を強張らせても、いやらしい動きは止まらない。
朱羽の熱い息が、あたしの髪の隙間からうなじに吐かれる。
ぞくぞくする。
必死に口に手をあてて声を我慢しているのに、朱羽の片手があたしの足に滑り落ちて、スカートを持ち上げるように、パンスト越し足の外側を撫で上げた。
「は……ぅ」
慌てて漏れた声を手で止めると、朱羽の甘美な声が耳に届く。
「我慢するなよ」
「……っ」
「陽菜、すごく好き」
朱羽の指がブラウスのボタンを取り、中に滑り込む。
「陽菜は?」
甘い声を聞いた耳は、唾液が混ざる。
「陽菜は俺のこと嫌いなの?」
ちゅぱりとわざと音をたてて、あたしの耳を攻め立ててくる。
「好……きっ」
朱羽が耳元で笑った気配がした。
「さっき照れたのは、俺……嬉しかったんだ」
「……?」
朱羽の手がキャミの上から侵入して、ブラの中を揉み込む。
「ようやく、皆に公然と……認めて貰えたんだと思ったら、俺」
上擦った朱羽の声。
「俺があなたの対だと、恋人だと、皆にそう思われたんだと思ったら……」
耳を舌で舐め上げられる。
「嬉しくてたまらない」
朱羽の声は、歓喜に震えていた。

