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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第11章 雨あがりの虹
「トーコ。あなたが、准看護師の仕事手伝っちゃうと困るんだけど。」

今日の受け持ち患者のバイタルサインを端末で確認している冬に向かって看護師が言った。

「え?どうして?時間があるから手伝ってるだけなんだけど?」

看護師がため息をついた。

「アリスったら私達にも手伝ってって言うのよ。」

アリスは准看護師だ。身の回りの世話をするのは主に准看護師の仕事。看護師は、点滴や、配薬、看護プランを立てたり、退院サマリーを書いたりするのが主な仕事だ。

…あーつまんない。

「あら。忙しいのなら忙しいって断れば良いじゃない。」

画面から目を離さず答えた。

「あの子達手伝って貰って当たり前って最近は思ってるのよ。」

…どうしてこうもお尻の重いひとたちばかりなんだろう。

「あなたが率先して手伝っちゃうからよ。」

ドクター・スミスは静かにそれを聞いていた。

「患者の状態をデーターだけで見ることがまだあなたたちみたいに上手に私出来ないのよ。だから一緒に介助しながら自分の眼で観察しているの。」

…あ アリスが来たわよ。

「トーコ。ちょっと気になる事があるんだけど一緒に見てくれる?」

アリスがナースステーションに顔を出して言った。

「ゴメン。入力あと3分ぐらいで出来るから、ちょっと待っててくれる?」

「わかったわ。」

「ほらね?」

看護師が意地悪く言ったが、冬は何も答えずに席を立った。
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