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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第12章 パワー・ゲーム
「3人がそれぞれ傷つきました…どうでしょうね。」

おい隆…ちょっとと藤田が呼んだ。

「ではちょっと失礼 小鳥遊先生また後で。」

隆はゆっくりソファから立ち上がり、優しい微笑みを湛えながら藤田の元へと向かった。

…隆から感じる負のイメージはなんだろう。

小鳥遊は藤田たちの関係と自分たちの関係は似ているようで全く異なるような気がしてきた。

「ごめんなさいね。隆さんは最近、とても疲れているようで…。」

タエがコーヒーを持ってきた。藤田と隆はキッチンの隅で静かに話をしていた。もしかしたらこのタエが今泉の様な役割をしているような気がした。

「いえ…大丈夫です。」

タエが小鳥遊のソファの隣に座った。

「藤田からあなたのことは伺っております。同じ病院で働いている同僚だそうですね。」

タエは色白で切れ長の目が印象的な純和風の美人といった感じだった。

「ええ。僕は脳外ですが。いつも藤田医局長にはお世話になっています。」

「同じ病院で働いてる方を藤田が家に連れてきたことが無いので、お会いするのが楽しみでした。隆さんもまた同じ病院で働くそうで、宜しくお願い致しますね。」

タエが少し寂しそうな笑顔を浮かべた。

「余り嬉しそうではありませんね。」

小鳥遊は静かに言うと、タエははっとしたような顔をした。

「済みません…僕はあなた達に干渉するつもりはありません。ただ僕も境遇があなた達と似ているものですから。」

小鳥遊は湯気が立つコーヒーを見つめながら言った。

「そうですか…。」

タエはどうやら藤田からも隆からも何も聞かされてないようだったが、小鳥遊の眼をじっと見た。

「また時々遊びに来てくださいね。今度は奥様もぜひ一緒に。」

タエは静かに微笑むと席を立った。

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