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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第17章 冬の嫉妬
「全く外科医局長が、あそこまで酷いとは思わなかったです。」

小鳥遊は珍しく今泉に愚痴を言った。

「ああ…あの人はいつも大雑把ですよ。女性に関してはまめなようですけれど。」

冬は一度家に戻って来てから、藤田の入院準備の為、ばたばたしていて、一日中買い物へ行っていた。

「春さんも静さんも本当にすみませんでした。」

小鳥遊は部屋着に着替えると、リビングへとやって来た。

「あら良いのよ。なんでガクさんが謝るの?お友達が大変な時はお互いさまよ。藤田先生でしょう?」

春が重たくなった夏を抱き上げると、嬉しそうに足をバタバタさせた。華は帰って来たばかりの小鳥遊に抱かれてにこにこしながら抱き着いていた。

冬が病院から帰ってきた。

「どうだった?」

子供達は冬の声を聞くと慌てて玄関へと走っていった。

「うん…多分、暫く療養が必要じゃないかなぁ。2-3週間で退院は出来るって。」

冬の顔は少し疲れていたが、ふたりにただ今。良い子にしてた?と優しく微笑んだ。

「あなたも疲れたでしょう?お風呂湧いてるわよ?」

春が冬の食事の準備をしたが、先にするわと言って、華と夏の寝る支度を手伝った。

「もし、藤田先生さえよければ、退院後うちに少し居て貰ったら?やっぱり奥さんの妊娠のことじゃないかと思うの。」

子供達を連れて行くと、入れ替わりで小鳥遊が、絵本を読みに子供部屋へと向かった。冬はため息をついた。

「…でしょうね。」

今泉が静かにお茶を飲んだ。

「隆先生は、寡黙な方だし、なかなかご自分の気持ちとか蓮先生に言えなかったのかも知れない。」

似たような境遇の二つの家庭は、少しづつ結束を固めているような気がした。

「難しいですね。丁度あなたたちも居なくなってしまうし、僕は寂しく無くて良いです。」

小鳥遊が暫くしてから戻って来た。

「あ…でも隆先生と浮気しないでね。」

冬が真面目な顔で言ったので今泉が笑った。
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