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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第18章 噂
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「そこまで判ってるのに、なんで小峠先生の仕業だって判らないの?」
食べたことがある栄一郎は、冬の弁当を覗き込んだ。相変わらずおいしそうだった。
「多分、他のひとのID使ってるんじゃないかと思うんだよね。例えば、外科医局長とか。」
冬は下を向いて考えて居た。熱気を含んだ風が吹き、涼しさよりも、蒸し暑さがそのたびにますような気がした。
「うーん。」
栄一郎は腕を組んで考え込んだ。
どこかにパターンが絶対にある筈だと冬は思っていた。
「その時、外科と併科になってる脳外患者がいなきゃおかしいでしょう?やるとすれば、小峠先生が当直の時とか、他の医者に見つかりにくい時間…だよね?」
「どのくらい盗まれていた可能性があるの?」
「供述によると、2000錠ぐらいって言ってるけど実際にはもっとやってるんじゃないかな?他の病院でも余罪があるようだし…。」
最初からその目的で小峠と付き合ったのかも知れないと冬は思った。
「単純計算で3人分の患者の薬を処方し続けたら、3年で3000錠ちょっとになるよね?」
冬は頭の中で素早く計算をした。これは少なく見積もった数だったが、人数がこれよりも多ければ、必然的にその数も増える。
「そう…なるね。トーコの言う通り、どこのPCからオーダーしたのか、確認することが出来れば、おおよその数は判るかも知れない。薬物の納品書は、とってあるから照らし合わせれば判るかも知れないね。」
「悪いけど、メールで送ってくれない?それと何かあったら、これ院内携帯の番号。栄一郎さんの番号も教えて欲しいの。プライベートの番号も後で送るわ。」
「ああ…でも物凄く時間が掛かると思うよ。」
「うん。時間が掛かっても良いの。寧ろ時間を掛けてじっくりやるわ。私も出来るだけ手伝うようにするから」
栄一郎は食べた菓子パンの空袋をくしゃくしゃと丸め、ビニール袋に入れた。
「で…何か俺に見返りはくれるの?」
栄一郎は、冬の大きな目をじっと見つめて真面目な顔で言った。
食べたことがある栄一郎は、冬の弁当を覗き込んだ。相変わらずおいしそうだった。
「多分、他のひとのID使ってるんじゃないかと思うんだよね。例えば、外科医局長とか。」
冬は下を向いて考えて居た。熱気を含んだ風が吹き、涼しさよりも、蒸し暑さがそのたびにますような気がした。
「うーん。」
栄一郎は腕を組んで考え込んだ。
どこかにパターンが絶対にある筈だと冬は思っていた。
「その時、外科と併科になってる脳外患者がいなきゃおかしいでしょう?やるとすれば、小峠先生が当直の時とか、他の医者に見つかりにくい時間…だよね?」
「どのくらい盗まれていた可能性があるの?」
「供述によると、2000錠ぐらいって言ってるけど実際にはもっとやってるんじゃないかな?他の病院でも余罪があるようだし…。」
最初からその目的で小峠と付き合ったのかも知れないと冬は思った。
「単純計算で3人分の患者の薬を処方し続けたら、3年で3000錠ちょっとになるよね?」
冬は頭の中で素早く計算をした。これは少なく見積もった数だったが、人数がこれよりも多ければ、必然的にその数も増える。
「そう…なるね。トーコの言う通り、どこのPCからオーダーしたのか、確認することが出来れば、おおよその数は判るかも知れない。薬物の納品書は、とってあるから照らし合わせれば判るかも知れないね。」
「悪いけど、メールで送ってくれない?それと何かあったら、これ院内携帯の番号。栄一郎さんの番号も教えて欲しいの。プライベートの番号も後で送るわ。」
「ああ…でも物凄く時間が掛かると思うよ。」
「うん。時間が掛かっても良いの。寧ろ時間を掛けてじっくりやるわ。私も出来るだけ手伝うようにするから」
栄一郎は食べた菓子パンの空袋をくしゃくしゃと丸め、ビニール袋に入れた。
「で…何か俺に見返りはくれるの?」
栄一郎は、冬の大きな目をじっと見つめて真面目な顔で言った。
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