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壊してほしい
第3章 染めたいよ
その日、
雫石は上機嫌だった。
『♪♪♪~♪♪♪~~』
鼻歌を歌いながら食器を洗っている。
客数はかなり少ないままだったが、
雫石が笑うなら氷月は(俺も嬉しいかな……)と思った。
『___なぁ。
夜歩こうか??
厚着してさ』
せっかくこうして2人でいるんだしと思い、
氷月は雫石を誘った。
『え?
___夜の散歩??
わぁ、楽しそう。行く行く』
雫石は皿を持ったまま、
飛び跳ねるようにうれしがった。
すると………
パリーン!
『あっ。
____あ、あ……………』動揺する雫石。
床に散らばった粉々の皿。
雫石の白い顔に縦線が見えるようだ。
『しーずーくー!』
氷月はカウンターから出て、
床に散らばった皿を集めた。
雫石は泣きそうな表情をしている。
氷月はコツンと額を小突いた。
『気にすんな。
安い皿だから大丈夫』
『ごめんなさい………』
俯く。
『つうか嬉し過ぎたんだろ?
じゃあいいじゃん』
雫石の肩を抱いた。
涙ぐんだ瞳。
氷月はそっと頬にキスをした。
『そのぶん働くよーに!!』
『は、はいっ!!』
雫石の声に張りが出た。
夕方近くになっている。
夕陽が窓から差し込んで、
店内が橙色に染まった。
雫石は上機嫌だった。
『♪♪♪~♪♪♪~~』
鼻歌を歌いながら食器を洗っている。
客数はかなり少ないままだったが、
雫石が笑うなら氷月は(俺も嬉しいかな……)と思った。
『___なぁ。
夜歩こうか??
厚着してさ』
せっかくこうして2人でいるんだしと思い、
氷月は雫石を誘った。
『え?
___夜の散歩??
わぁ、楽しそう。行く行く』
雫石は皿を持ったまま、
飛び跳ねるようにうれしがった。
すると………
パリーン!
『あっ。
____あ、あ……………』動揺する雫石。
床に散らばった粉々の皿。
雫石の白い顔に縦線が見えるようだ。
『しーずーくー!』
氷月はカウンターから出て、
床に散らばった皿を集めた。
雫石は泣きそうな表情をしている。
氷月はコツンと額を小突いた。
『気にすんな。
安い皿だから大丈夫』
『ごめんなさい………』
俯く。
『つうか嬉し過ぎたんだろ?
じゃあいいじゃん』
雫石の肩を抱いた。
涙ぐんだ瞳。
氷月はそっと頬にキスをした。
『そのぶん働くよーに!!』
『は、はいっ!!』
雫石の声に張りが出た。
夕方近くになっている。
夕陽が窓から差し込んで、
店内が橙色に染まった。