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壊してほしい
第3章 染めたいよ
互いに腕を組み、

公園を出た。


夜が深くなっていて、かなり冷える。


2人は抱き合うように絡まりながら歩いた。



『ねー。
何でナカに出さなかったの?』
雫石が尋ねる。



『何でって…………当たり前じゃん!
雫石のカラダが一番大事だろ、女の子なんだし』



雫石はきょとんとした。


そして、涙ぐんで笑う。

『そっか、そうだよね。
私…………そんなこと長く忘れてた。

自分を大事にとか』







『出させてた?』
訊いちゃマズいかなと思いつつ、

氷月は尋ねた。



もちろん今まで世話になった男たちに、である。



雫石は沈黙のあと頷いた。

『ピル飲んでるから………』



『…………ばか。

それも100%とは限らないだろ。
それに…………
雫石は一人しかいないんだしさ。

もっと自分を大切にしてくれ』


氷月は思ったことを伝えた。




雫石をギュッと抱きしめながら。
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