この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
蜘蛛の巣
第4章 穏やかな日



「おかえりなさい」

「ただいま」



たった二日ぶりなのに、全く違って見える我が家



「なんか家がすごく小さく見えるよ」



華は笑いながら靴を脱ぎ、リビングへ向かう



「お父さん、ただいま」

「ああ、華。もう追い出されたのかと思ったぞ」

「やだなぁ、煉さんが気を効かせてくれただけだって」

「煉さん、か……そうか……。

楽しくやっているようだな」



一瞬、華の動きがぴたりと止まる



「……うん、皆すごくいい人たちだよ」

「そうか……」



父はそう呟くと立ち上がって自分の部屋へ入ってしまった



「お父さんね、華が帰ってくるって聞いてとっても嬉しそうな顔してたわ。やっぱり男性ばかりいる中に年頃の娘一人なんて心配なのね」

「うん……」



華は父の出ていったドアを見つめ、心の中で謝る

昨夜の、出来事をーーー



「でも華はそんなこと気にしなくていいのよ?」



少し沈んだ華を励ますように母親はわざと明るい声でそう言った



「せっかくの機会なんだから、本当に良いって思える人を見つけなさい!」



華はそんな母にただ笑って返す



そこまで自由な選択肢など許されてはいないことを、外の人間である母や真里枝は知らない

だがこの日、その根拠のない明るさによって華は救われたのだったーーー


/476ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ