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蜘蛛の巣
第1章 出逢い

日本人離れしているのはそれだけではない
顔の彫りが深く、薄茶色の髪がその横でカールしている
「初めまして。神崎壮真です」
琥珀色の目に覗き込まれ、華は口をぱくぱくさせていた
「だ、大丈夫?」
壮真は怪訝そうに顔をしかめる
その顔もまた美しくて、華は赤くなって慌てた
「しし、白河、華、です。
すみません、あまりにカッコ良かったのでつい……」
"やだ、何言ってるの私……!"
壮真は恥ずかしそうにハハッと笑った
「日本人ぽくないから珍しいだけだよ。母方の祖母がイギリス人でね」
"クオーター!"
どうりで、と思うがそれにしたって美しすぎると思う
学校でたまにハーフの子がいたが、壮真の方が断然綺麗だった
「華ちゃん、でいいかな?」
「は、はい!」
「可愛いね」
「はい!?」
"どど、どういう意味!?"
王子様に突如告白された町娘の気分だ
「出たよソーマの天然タラシー」
「タラシって……だって可愛いでしょ? こんなにおどおどしちゃって。小動物みたいだよ」
"はっ、それはまさか"
「面白いってことですか?」

