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蜘蛛の巣
第14章 想いの渡し方
「何が気に食わないのか知らないけど、相手は白河家のお嬢さんだよ。
この意味……分からないキミではないよね?」
「……チッ」
要は小さく舌打ちしてまた椅子に腰を戻した
「何より女性の誕生日に何も贈り物をしないなんてどんな色男でも許されませんよ」
「……というかなぁ」
結利が呆れたようにため息をつく
「そもそもお前らがオレの誕生日に被ったもん渡すから事前に話し合おうってことにしたんだよ」
ああ、そういうことかと煉は頷いた
「じゃあ用意したやつを報告していけば良いんだね!」
「もうしてあるならな。候補でもいいし」
「俺は皆の聞いてから決めるよ」
壮真はそう言って後に回る
「煉兄さんは本当に薔薇を贈るつもりなの?」
「いやー、さっきはああ言ったんだけど……実はもう決めてあるんだよね」
「どうせまた自分の本とかだろ」
「そう、コレ」
煉が自信ありげに取り出したもの
それは−−−