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蜘蛛の巣
第14章 想いの渡し方
「ローターかバイブか。電マは意図が伝わらないかもしれないし」
「……」
再びの沈黙
「……カズ、それ本気で言ってるの?」
「さぁ? それは明後日のお楽しみってことで」
−−−やはり兄弟か
冗談か本気か分からないようなところまでよく似ている
「あー……それで? アーヤ達はもう決まってるの?」
「うん! ボクはねぇ……」
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「ハナ! 誕生日おめでとう!」
「ありがとうカーヤ! 開けていい?」
華は差し出された白い封筒を受け取りながら答えた
隅に小さく花柄の絵が施されている
「うん、もちろん!」
今回は結利の時と逆−−−歳の若い順に渡そうということで、一番手になった茅斗は嬉しそうに笑う
反応を期待するような視線を受けながら華は丁寧に封を切っていった
「これって……!」
「もうすぐオープンするテーマパークのチケットだよ! 一緒に行きたいなぁと思って!」
「ありがとう! 私こういうのすごく好き!」
満面の笑みを見せる華
ピンクから薄紫にグラデーションしてゆくドレスを身に付けた彼女はとても可愛らしかった
丈は前回よりも長いが、背中はかなり大胆に開いている