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蜘蛛の巣
第15章 分かたれて。
「……?
じゃあ朝食の後準備が出来たらガレージにおいで」
******************************
一時間後、アットガレージーーー
「はい、メット」
初めてのバイクに緊張する華
いや、彼と一緒だからかーーー
被ったヘルメットが少し大きいことに気付くも、手が思うように動かない
「クスッ…大丈夫? 貸して」
「……っ」
壮真の手が調節する為に華に触れる
胸が高鳴りっぱなしの華とは反対に壮真は冷静そのものだった
「うん、これでオーケー。安全対策は大切だからね」
そう言って体を離すとバイクに跨がる
"壮真さんが乗ると…バイクが馬に見えてくる……"
なんて下らない妄想をしながら、華もおずおずとその後ろにお邪魔した
「いい? しっかり掴まっててね」
「は、はい……」
と言われても、恥ずかしすぎて服を申し訳程度に握ることしか出来ない
「……掴まらないと死ぬよ?」
−−−氷河期
「は、はい!」
華は急いで壮真の体にしがみつく
「よし、行こうか」
その言葉と共に壮真はアクセルを回した