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蜘蛛の巣
第19章 傀儡子
「ぃ…っ……」
「あ、ごめんね〜」
小さく漏れ聞こえた声に、煉はパッと手を離した
「何にしても、僕が何かしようとしてると思ってるならそれは間違いだよ。
遥サンとマトモに話せるのなんて壮真クンくらいでしょ」
信用していないのか、要の鋭い目は煉を睨みつけたまま。
「……」
だがやがてそれも無駄だと悟ったのか、フイと目を逸らして部屋を出て行ってしまった
「……ガキばっかりだねぇ、この家は」
煉の呟きが小さな吐息とともに溢れる
同時に、手をついた片頬が僅かに持ち上がった
「ガキは嫌いじゃないけど…さ」