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蜘蛛の巣
第22章 理由



なんで、こんなことするんですか–––

誰もがただ無意味に傷つくだけなら、どうして–––



「決まりだから」



早霧が権力を失わないために決めた絶対的な掟だから。



「……」



遥の口ぶりは、それになんの疑問も抱いていなかった



”そっか…”



決まり、だから––~

そして、華の心も。



「お前を側に置いた理由は簡単だ。

一つ、あいつらがこの俺を差し置いてお前を構いすぎるから。

二つ、処女膜ブチ破ってからお前がどんだけメスになったか気になったから」

「……!」

「三つ、……はないな。そこまでお前に興味はない」



遥は体を起こすと罵りとも取れる言葉に固くなっている華と真正面から対峙した



「一つ目についてはもういい。ここにお前が来た時点で半分くらいは達成した。

そして二つ目–––」



彼の瞳には華が何度も見てきた、男の欲望が垣間見えていて。


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