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蜘蛛の巣
第23章 淡々と、眈々と。
そこで三人とも心底驚いた顔をする
「レンおじさんのことなんてほっとけば良いのに〜」
「華…あいつらのことまで構ってたらマジ保たないぞ……」
「ハナは相変わらず優しいねー!」
予想通りと言えば予想通りの反応に華は思わず苦笑する
「でもまぁ、一応みんなで来たんだし……ね?
やっぱり声掛けてくる!」
「んじゃ、俺たちは壮真誘って来るわ」
「ありがと、ユウくん」
軽く振り返って礼を言うその顔は、結利にはどこか哀しげに映っていた–––
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海岸を眺めながら小説のネタを考えていた煉は、こちらに戻って来る華の姿にすぐ気がつく
「どうしたの? 若い女の子が、もう疲れちゃった?」
言い方がものすごくオジサンくさいが、そこにツッコむ華ではない
「あの……煉さん」
「はいはい、なんでしょ?」