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蜘蛛の巣
第4章 穏やかな日



チャーチャーチャチャチャチャーチャー…



「ん……」



ベッドの脇で携帯が鳴る

大好きな映画『スターズ•ウォー』の曲に華は目を覚まし、時計を見た



「えっ、もう十一時!?」



短針の指す数字に驚いて跳ね起きる

そして焦りながらもいまだ鳴り続ける携帯を手に取った



「もしもし?」

『あ、もしもし華?』

「あぁ、真里枝……おはよう」

『おはようって、まさか今起きたの? もう十一時だよ』



親友は眠そうな声を上げる華をからかうように笑う



『どうしてるかなーって思って。まぁどうせ明日会えるけど、良かったらショッピングがてらお話でもと思ったんだけどなー。その様子じゃ無理そう?』



真里枝が色々と言っていたが、既に華の耳には入っていなかった

ベッドから出た自分の姿を見つめ唖然とする華

自らの裸体に昨日何があったのか、全て思い出していた



『……ねぇ、華? 華! 聞いてる?』

「あ……うん、ごめん」

『やっぱその調子じゃ無理そうだねー。今日はゆっくり休んで明日ちゃんと……』

「ま、待って!」



華は突然切羽詰まったような声を上げる


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