この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ホントの唄(仮題)
第5章 景色は騒々しく

 バー勤めをしているやや派手目な女は、俺を無職になったと知った途端、気持ちの良いくらいあっさりと見限ってくれている。調度、公園で真と出会った、その夜のことだ。


 と、一応その様な、流れである訳だったが……。

 俺は些か冷めた目をして、二人の様子を眺める。


「おっとぉ。これはまた、不味いところを……」


 太田は俺の顔をチラリと見るや、バツが悪いとばかりにそう呟く。でも内心では、口ほどに「不味い」と思ってもなさそう。

 一方で――


「ええ、うそぉー。お久しぶりだね。元気にしてたぁ?」


 亜樹は俺の存在に驚きつつも、まるで悪びれた雰囲気は皆無。実に適当で軽い挨拶を向けた。そんなに久しくは、ねーから……。


「いや、つい最近のことなんですよ。何となく、こんな感じになりまして、ですねー。あははは」


 何ら具体性のない言葉を連ねる太田は、俺と亜樹が付き合っていたことも知っている。会社の飲み会で時々亜樹の勤める店を利用していたから、双方にも元々面識はあるのだ。

 聞いてもいない言い訳をグダグダと口にしながら、太田は自分にしなだれ甘える亜樹にデレデレと鼻の下を伸ばした。


「……」


 俺は心の底から馬鹿らしく感じながら、死んだ目をして二人のことを見ている。

/400ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ