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第8章 誠実な（？）、情事

　そうして、唇を探り合いながら――

　二人は互いが身に纏う脆弱なる衣を、乱雑に手を交差させながら、ゆっくりと、しかしそれでいて慌ただしく、取り去ろうとしていた。

　ぐいっと浴衣を剥くと、真はその両肩を――きゅっと窄める。

　女らしいその幅の狭さに、壊れてしまいそうなまでに強く抱き締めたい――と、衝動が駆け抜けた。

　適度にふくよかな胸は初見ではなかったが、その時に自らの腕により挟み上げるようにしたそれは、二つのたわわを隆起させている。

　均等に並んだ乳首の尖りが俺の胸板で――すっ――と、擦れた。


「ぁん……！」


　切ないように声を出し、真は身体をぴくりと捩った。

　その時の、音と感触、息遣い、体温、心の揺らめき――。


　それらが総じて、ぞくりと――俺の背に蠢く何かを、伝えてゆく。