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第8章 誠実な（？）、情事

　右手の指先が俺に、未だ見ぬ真の扉を伝え報せていた。

　閉ざした薄い襞に――ツツゥ――と、触れるか触れずかに、辿り。

　行き着いた先で――じわっ――と、言葉で言い表せない想いが溢れる兆しを、感じる。

　一瞬、力を携え分け入ろうとして、しかし――引いて。

　また幾度か口を開きそうにしてる襞の上面を、ゆっくりとした往来。

　やがて徐々に、つるつると滑るような感触を得――。

　真の覚えた快感が、俺の指先を濡らし始めているとわかる。

　新たな力を加えずとも自然に。

　次第に両側の壁を押し分けるように、濡れた指が――じわりと、沈み込もうとしている。

　人差し指と薬指を広げ、両脚の付け根を――ぐっと押す。

　僅かに開かれたその場所を、真ん中の中指が――探り。


　溢れ出す箇所に包まれようとした後、それを跳ね上げると、


「くっ、――――あぁあっ！」


　上部の核を――はらり――と、柔らかく弾いた。