この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ホントの唄(仮題)
第9章 対峙して、知るもの

「貴方はもう、すっかり真の味方のようですし……。私が話すことなんて、全て言い訳じみて聴こえてしまうのでしょうね。実際、貴方の言う『野心』も、私の中に無かったとは言えませんから」


 上野さんは、テーブルに視線を落しながら、沈んだ様に話した。

 その姿を前に――。


「見ての通り、俺の方も大概に大人ですからね。例えば、対立する二人がいた場合に――どちらか片方の話だけを盾に、物事を見通そうなんて考えていませんよ。できれば双方の話を聞いた上で、その中間に漂うであろう真実を想像してみるくらいは――」


「対立する二人とは――私と真?」


「あ、いやっ――あくまで、例え話で」


「いいんです。今回の一件に於いても、それが原因であるように報じられていることも承知してます。何より、彼女自身が私のことを良く思っていないことも……」


 俺はその寂しげな顔に、何か秘められた想いを察した。


「なにか行き違いがあれば、話してみませんか。まあ、俺が真の味方であることは、変更できませんけども」


「フフ――」


 と、不意に笑われ。


「……?」


 俺はそんな彼女を、意外そうに眺める。


「失礼――どうやら貴方は、単にあの子に懐柔されているのとは違うようです」


 表情を和らげ、上野さんは真も知らないその想いを語り始めた。
/400ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ