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ホントの唄(仮題)
第10章 想い、知らされて

「そんな処で、なにを……?」


 岩の下より、その姿を見守る。

 涼やかな風に流れる霧の最中で、真がポツンと岩の上に立っていた。

 まだ雨は落ちて来ないが、視界を遮る霧は頬を俄かに濡らしてゆくかのようで。

 俺は肩にかけていたバッグからレインコートを取り出し、真に差し出して言う。


「とりあえず、コレを着――」


「待って!」


「――!?」


 強い言葉で遮られ、止む無く俺はコートを携えた手を下げた。


「もう少しだけ――待ってて」


 穏やかな言葉で言い直すと、真はそのままスッと瞳を閉ざす――。


 真……?


 それは、どれ位の時間だったろう。

 目を瞑ったまま岩上に直立する真の姿を、眺めていたのは――。


 そう思うに至り、程無くした時――だった。

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