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ホントの唄(仮題)
第11章 縋り付き、頼む
三日間という期限を、それはどう捉えるかによる。が、上野さんに面会した日を既に一日とカウントするのなら、明日は既に三日目だ。
普通に明後日が三日目と考えても、それは許容内であるような気はしている。上野さんも恐らくは、そのつもりでいる筈だ。
だが、ここに至っては、できるだけ早い方がいいのは明白。もう二人が、足並みをそろえて歩くのも終わりになる。
俺は明日中には、真を帰そうと決めた。
部屋での夕食を終え、俺が久しぶりにテレビで野球観戦をしていた時――。
隣で何となく試合を観ていた真が、ふと俺に訊ねてくる。
「あのさ、オジサン――明日は、何をするの?」
「ああ……そいつは、真次第だな」
「じゃあ。また、私の行きたい処に連れて――」
「そうじゃない!」
俺は言葉を上に重ね、それを否定していた。