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ホントの唄(仮題)
第1章 一人と一人
だから、俺としたなら十以上年下の亜樹は、何も若作りしなくても十分に若く。逆に少し年相応に落ち着いて欲しいと、思わないでもなかった。
というよりも――。
「ふぅん……何か、あったのぉ?」
「まあ……な」
甘えた口調。煌びやかなメークの大きな瞳。そんな上目使いで見つめられ、俺は苛立ちを抑えつつ、ふっとため息を漏らす。
正直、どうして彼女と付き合っているのかと訊かれたなら、俺は即答できないのかもしれない。否、それは言い訳に過ぎないのだろう。その理由なら、寧ろハッキリしてる。
言った端から矛盾するようで申し訳ないが、俺にとって彼女の若さはやはり魅力的だからだ。
そして、身も蓋もない理由なら、もう一つ。
「じゃあさぁ、私……元気にしてあげるよ」
そう言うと――亜樹は俺の首に腕を絡めて、徐に唇を重ねた。
瞬間――立ち込めるような、女の香りが広がる。
ぬるっと口の中で、絡まる舌。同時にシャツの胸元を滑りながら、指先が俺の股間へと向かった。
そうなのだ。亜樹とは、至極エッチな女である。