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ホントの唄(仮題)
第1章 一人と一人
――ん? それ以前に『キャピキャピ』って表現に引っ掛かっる?
ならば――それには、失礼したと言っておこう。だが、まあ何となくニュアンスはお解りいただけると思うので、説明の方は勘弁いただく。
歳の話をしたから、ついでに言えば俺は先月で四十の大台に乗った。つまり、先の言葉のチョイスも、そんな訳だと察してほしい。
『中年』というカテゴリーの最中に、この俺も既にすっぽりと突入しているのだ。
だからこの時点で、敬遠されてしまう可能性は大。なにせこれは、そこらに幾らでも転がっている、とあるオッサンの――
――つまりは、この俺の物語であるのだから。