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another storys
第25章 ラベンダー フルムーン【パズル】
記憶にしかないお墓の場所も、そこを管理しているお寺も、順一さんが全部仕事の合間に調べてくれて。墓仕舞いに必要な手続きも、本来なら当事者が役所に出向いてしないといけないらしいのだけど、遠くて行けないから、という理由で、専門の代理業者に依頼して、全部してくれて。
ついでに、古かった実家がどうなっているかとかも、役所に問い合わせてくれた。
元々古かったおじいちゃんの家は、住む人が居なくなって荒れ、随分前に積雪で潰れたらしい。
でもそうなったのはおじいちゃんの家だけではなくて、その辺一帯は、住民の高齢化や移転で、住む人も管理する人も居らず、その頃は廃村のような有様で。
近隣の民家からクレームが来るほど隣接もしてはいないけれど、やはり防犯上も衛生上も景観上も、いつまでも放置するわけにもいかないと、関係者への呼びかけをかなり長期間行っていたらしいのだけど、結局名乗り出る人もなく、数年前に市と道が整理と管理をする、ということになり、今は平地にしたところに公設民営の農場と牧場が出来て、色んなイベントに使われたり、観光にも一役買っていて、様変わりしている、ということだった。
お墓の石碑も、石碑屋さんと、菩提寺の住職に相談してくれて。
今、1区画の真ん中にひとつ立っている石碑を一回り小さくして横にずらし、もう一回り小さいサイズの石碑と並べて立てることはできそうだ、ということ、墓仕舞いをしてから石碑を立てて納骨するまで期間があるなら、お骨はお寺で預かってもらえる、ということで話がまとまった。墓仕舞いにも、石碑の新築にも、すごくお金がかかりそうなのに、順一さんは心配するな、と笑ってくれた。
ついでに、古かった実家がどうなっているかとかも、役所に問い合わせてくれた。
元々古かったおじいちゃんの家は、住む人が居なくなって荒れ、随分前に積雪で潰れたらしい。
でもそうなったのはおじいちゃんの家だけではなくて、その辺一帯は、住民の高齢化や移転で、住む人も管理する人も居らず、その頃は廃村のような有様で。
近隣の民家からクレームが来るほど隣接もしてはいないけれど、やはり防犯上も衛生上も景観上も、いつまでも放置するわけにもいかないと、関係者への呼びかけをかなり長期間行っていたらしいのだけど、結局名乗り出る人もなく、数年前に市と道が整理と管理をする、ということになり、今は平地にしたところに公設民営の農場と牧場が出来て、色んなイベントに使われたり、観光にも一役買っていて、様変わりしている、ということだった。
お墓の石碑も、石碑屋さんと、菩提寺の住職に相談してくれて。
今、1区画の真ん中にひとつ立っている石碑を一回り小さくして横にずらし、もう一回り小さいサイズの石碑と並べて立てることはできそうだ、ということ、墓仕舞いをしてから石碑を立てて納骨するまで期間があるなら、お骨はお寺で預かってもらえる、ということで話がまとまった。墓仕舞いにも、石碑の新築にも、すごくお金がかかりそうなのに、順一さんは心配するな、と笑ってくれた。