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another storys
第28章 それぞれのX'mas 【Cross roads 他】
マンションに戻って夕方まで映画鑑賞。
甘過ぎないショコラ・オランジュはワインとも相性抜群で。映画館じゃこうは行かないもんね、と笑いあった。
1本観終わった頃にケータリングプレートが届いて。ワインと一緒に料理を摘む。
結構お腹もいっぱいなんだけど、せっかく買ったケーキも美味しいうちに食べなきゃ、と紅茶を淹れることにした。

「祥悟くんが淹れてくれるの?」

「清水さんに淹れ方聞いたから。上手く行ったら褒めてね。」

使う水は水道水。浄水器は通さない。
清水さん曰く、飲んで美味しい水と紅茶が美味しく出る水は違うんだって。

空気を含ませるために、水道のコックを全開にして、ポットから溢れるくらいにガーッと一気に水を汲み。
それを沸かしてる間にティーポットに茶葉を入れる。

「コレ⁉︎」

紅茶の缶を見た沙織ちゃんが驚く。

「沙織ちゃんが、実家のが美味しいって言うから、ウチで飲んでるのと一緒の買ってきた。バルで売ってた。」

バルってのは、神戸に昔からあるファッションビル。そこに紅茶専門店が入ってて、中でも飲めるし、茶葉も買える。
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