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淳、光と闇
第34章 看護の心

「辛い事を思い出したんですね?」
さゆりが美紀の肩に手を置いた。
「いえ…私…
もうあんな悲しい想いしたくはないし
あの子たちにもさせたくないんです…」
「ありがとう…」
「婦長!!私…私…」
美紀はさゆりの胸で泣いた。
「きっと会えるわよ…」
「はい…」
「こら!!淳!!
いつまでもたもたしてる?
結花、手が遅い!!
ゆり、誰がサボれと言った?
だらだらしない!!
さっさと動け!!」
今日も美紀の檄が飛ぶ。
「美紀さん、さらに強くなった。
誰か止めてよう…」
淳達は悲鳴を上げながら走り回る。
「まったく…」
角を出して怒る美紀だった。

