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淳、光と闇
第35章 親子の絆

「失礼致します…」
三人は応接室に入った。
結花が全員を見て
「あれ?皆さん…どうして?」
ゆりも
「どうしたのですか?」
「まぁ、座って…」
さゆりが二人をソファーに座らせた。
落ち着かない二人。
目の前には省吾が座ってじっと
目を瞑っている。
「あれ?省吾様??」
「来てくれたね。」
省吾が切り出した。
「え?は、はい…」
「今日はここにいる人達の
立会いで…君達に大切な
話があって来たんじゃよ。」
「大切な…話…」
「そうじゃ…」
省吾は自分の過去を話し始めた。
若い頃息子の嫁の妹を抱いて
双子を出産させた事。
その双子を若い省吾は捨てた事。
その双子は大病院の院長に
拾われて大切に育てられて
立派な看護師になった事。
省吾は全てを包み隠さず
結花とゆりに話した。
二人は黙って聞いている。
「これが真相じゃ…」
結花が
「省吾様…どうしてそんなお話を
私達に??」
「うむ…気が付いておるじゃろうが。」
「分りません…」
ゆりが真剣な表情で答える。

