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《愛撫の先に…》
第8章 《レッスン―――…》
『結城さんわからない事だらけだわ、
あの人は優紀慶介さんの奥様なら結城さんと式場に現れるはずはないわ』

『君が見たというあの日には同伴者の席が用意されたカジュアルを好む新郎新婦で、
優紀慶介さんが風邪をひいて来れない事から急きょ俺が呼ばれた』

『奥様なら結城さんを誘わずに1人で列席すればいい話だわ』

妬いてる?あたし…

『料理は人数分だけ揃えられてる為に来れない人のは適当に相手を見繕えって話だった』

適当に相手を見繕え?
あたしそんな理由で結城さんを誘えない…
やっぱり羨ましい…

『菜々美、俺はいいように使われたわけだ』
『断れなかったの?』
『あの女は
【妊娠中絶をさせた予言者だからつき合いが上手くいってもどっちの子供かわからない結果に落ちるはず。茶番劇めいたバカな予言には騙されない事ね】
そうネットに書くと言われて昔から面倒な頼みの度に電話してくる。
バッグが欲しいとか旦那からのお小遣いがピンチだと言う度に偽りのデートですら演じて』

悪女じゃない!
そんな女に結城さんは――…

『バッグが欲しいなら次の給料まで我慢すべきだわ。そして茶番劇めいただなんてひどい!
結城さんが予言の為に時間を作っている事をあたし知っているわ!』

予言をやめてほしかったはずなのにあたしかばってる…
けど結城さんを悪く言われたらつらいの…

『菜々美…
最後の依頼人まで寝ている、もう予言は終わった。
あの女がサイトに何を書こうが構わないんだ。
そんなつらそうな顔をしないでほしい』

結城さん…

『もう予言は終わった――
最近からの話だけど、
相手へ挿入しながらも何をやっているんだ?
という疑問と虚しさから無理やりテンションをあげる為に玩具まで使い、
依頼人をイカせるしかなかった』

『ええっ?
だってみんな結城さんのテクは最高だと…』

言いながらまた妬いてる…
『君とのレッスンを始める前は予言は楽しかった。
手と唇で高めあげ相手をよがらせる事が快感ですらあったから』

『あたしのレッスンが負担になったから?』

相手をよがらせる事が快感だと聞いてまた妬いてるけど、
あたしのレッスンが予言への負担になってるとしたら耐えられない…
だから―――
反対の気持ちを言うわ。

『結城さんレッスンをやめてほしいの』
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