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贖罪の檻。
第31章 それは、救いの手か・・・
男たちが勝手に話しを進めていく。
「あのっ、いったい・・・〝なんの話し〟ですか?」
場所も部屋にやって来た人物にも不信しか抱けない。
「だから、兄貴の所に帰してやるって言ってんだ。」
「え・・・?」
「先輩、言い方乱暴ですよ。
恩着せがましいじゃないですか。」
「悪い悪い。つい、いつもの調子で。」
「もう、先輩は。
月良、元気だった?先輩から酷いことされたのに信じられないよね。でもお兄さんのところへ帰してあげたいってのは、本音だよ。」
「・・・本当に、帰してくれるんですか?」
それは、確かな希望の光。
「もちろん。だから、またクスリを使ったことを許してほしい。」
「(帰れる・・・)」
初めて優しさに真っ当な優しさに触れた気がした。
》 》
いつも悩むのは、1歩。
その先のこと・・・