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危険な香りに誘われて
第7章 女の嘘
5月は、移動が多い月となった。
経営管理統括部の水野部長もバンコクへ移動することに。
直属の上司の送別会。真紀は、当然参加。
賢也は、面白くないと不機嫌な顔を見せたが、渋々承諾した。
「遅くなるなら連絡くれ。迎えに行く」
今回の送別会に集まったのは、生産管理部と経営管理部のメンバー。30人ほどが参加。
水野の送別会は、あちこちの部署が企画している為、4回ほど行われる。人望の厚さが伺われると真紀は、感心した。
「奥さんも一緒に?」
「ああ」
「頑張ってください」
「ありがとう」
「まずは、現地で事務する人間を探さないとね」
「大変ですね」
入社してからずっとお世話になった人。寂しくなるなぁ。真紀は、離れた席から水野を眺めつつビールを口にした。
「この後、二次会行くやつ。スナック貸し切ってるから」
「はいはーい、行きます」
「おーっ」
盛り上がる中、真紀が二次会不参加の意志を示すと周囲の男性社員がブーイングを放つ。
「えーっ、岸本ちゃん、帰んの?」
「すみませーん。お先です」
逃げるように駅へ向かった。
経営管理統括部の水野部長もバンコクへ移動することに。
直属の上司の送別会。真紀は、当然参加。
賢也は、面白くないと不機嫌な顔を見せたが、渋々承諾した。
「遅くなるなら連絡くれ。迎えに行く」
今回の送別会に集まったのは、生産管理部と経営管理部のメンバー。30人ほどが参加。
水野の送別会は、あちこちの部署が企画している為、4回ほど行われる。人望の厚さが伺われると真紀は、感心した。
「奥さんも一緒に?」
「ああ」
「頑張ってください」
「ありがとう」
「まずは、現地で事務する人間を探さないとね」
「大変ですね」
入社してからずっとお世話になった人。寂しくなるなぁ。真紀は、離れた席から水野を眺めつつビールを口にした。
「この後、二次会行くやつ。スナック貸し切ってるから」
「はいはーい、行きます」
「おーっ」
盛り上がる中、真紀が二次会不参加の意志を示すと周囲の男性社員がブーイングを放つ。
「えーっ、岸本ちゃん、帰んの?」
「すみませーん。お先です」
逃げるように駅へ向かった。